A290
はじめに
車両付近の障害物を検出できるよう、車両のバンパーには、矢印 1 が示すような超音波センサーが取り付けられています。
この機能は、信号音と表示により、障害物検出箇所である旨をドライバーに警告します。
車両装備により、システムは、車両の後方、前方および側面にある障害物を検出します。
パーキングアシストシステムは、車速約 10 km/h 未満での走行中以外は作動しません。
この機能では、システムによって認識されない運搬システムは考慮されません。
warning
このシステムは運転時の安全性を補助するもので、
したがってドライバーは後退時、責任をもって慎重に後退させなけれ ばならないことを忘れないでください。
ドライバーは常に集中して細心の注意を払って運転してください: 車両の付近に子供、動物、べビーカー、自転車、石、柱などがいないことを確認します。
warning
操作時にサブフレームに衝撃があった場合(縁石、歩道またはその他の市街地設備との接触など)車両を損傷した恐れがあります(リアアクスルの変形など)。
放置すると事故が起こるおそれがあるので、指定サービス工場で点検を受けてください。
超音波センサの位置 1
矢印 1 が示す超音波センサの周辺部について、その作動を妨げるもの(汚物、泥、雪、取付け不良ナンバープレート)の有無、その作動に影響を及ぼす要素の有無、改造(塗装など)の有無、車両の後部(車両によってはその前部または側部)に取り付けられているアクセサリによる作動妨害の有無を確認します。
作動
ディスプレイ 2 が車両周辺の状況を表示しビープ音を鳴らします。
車両の装備によっては、数メートル走行しないと側面障害物検出機能が有効化されないことがあります。
すべての領域がグレーの背景である場合、車両周囲の全体が監視されます。
- 表示 A: 車両周辺の状況を分析中の状態。
- 表示 B: 車両周辺状況の分析が完了した状態。
障害物の検出
このシステムは、車両の後部付近にある大半の物体を検出できるほか、車両装備によっては、車両の前方と側方付近にある物体も検出できます。
信号音の周波数は、車両が障害物に近づくほど高くなり、側面にて障害物が検出された場合には、車両と障害物の距離が約 20 cm になると連続ビープ音となり、前方または後方でにて障害物が検出された場合には、車両と障害物の距離が約 30 cm になると連続ビープ音となります。
障害物検出箇所が(表示 C)のように表示されます。車両によっては、検出障害物までの近さに応じて、検出箇所が緑色、オレンジ色(車両によっては黄色)または赤色で表示されます。
tip
操作中に進行方向が変わると、障害物との衝突リスクを示す信号に遅れが生じることがあります。
側面での障害物検出に関する特殊なケース
このシステムは、ホイールの向きに応じて車両の軌道を判断し、車両側面において障害物 3 と衝突する危険がある場合にその旨をドライバーに通知します。
側面に障害物が検知された場合:
- 障害物に接近するにつれて、警告音が高速になり連続して鳴ります。障害物検出箇所 3 が(表示 D)のように表示されます。
- 衝突のリスクがない場合は、障害物に近づいても警告音は鳴りません。車両によっては、障害物検出箇所 3 が分散表示されます。
tip
操作中に進行方向が変わると、障害物との衝突リスクを示す信号に遅れが生じることがあります。
ON/OFF
マルチメディア画面 4 からの有効化/無効化
マルチメディア画面 4 の「車両」領域から、「運転アシスト」メニュー >「パーキング」タブの順に押します。
超音波センサでカバーされている領域を有効または無効にします。
詳細については、マルチメディア機器の取扱説明書を参照してください。
注: 車両によっては、車両後方の検出ゾーンを無効化できません。
パーキングアシスト自動作動解除スイッ チ
次のときにシステムは自動的に解除さ れます:
- 車速が約 10km/h 以上になったとき。
- 車両によっては、車両が約 5 秒を超えて静止し、前方に障害物が検知された場合(渋滞時など)。
- シフトレバーが N 位置にある場合。
- 作動不良が検出された場合。
注: 車両によっては、車両に、システムが認識済みの牽引バーが装備されている場合、リアパーキングアシスト機能だけが無効化されます。
設定
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安全のために、この操作は必ず停止時に行ってください。
tip
エンジンを始動する度に、この機能は、エンジンが最後に停止した時点で記憶された作動状態に復帰します。
マルチメディア画面 4 からの設定
車両を静止させた状態で、マルチメディア画面 4 上の「車両」領域から「運転アシスト」メニュー >「パーキング」タブの順に押します。
詳細については、マルチメディア機器の取扱説明書を参照してください。
システムサウンドの解除
(車種によります)
パーキングアシストサウンド ON/OFF スイッチ
注: 消音設定にすると、障害物接近時には表示警告のみになります。
パーキングアシストオーディオ音量スイッチ
音量バーを使ってパーキングアシストの音量を調整できます。
tip
エンジンを始動すると、機能はエンジンが最後にオフになったときに保存されていたモードを継続します。
注意:
次の場合、警告音(車両によっては関係する検出ゾーン)を手動で無効化できます。
- システムが未認識の、牽引、運搬またはトレーラー用の車両装備が超音波センサーの前にある場合。
- 超音波センサーに損傷がある場合。
注: 消音設定にしても、ドライバーへの警告のための表示は継続されます。
作動異常
システムが作動不良を検出すると、次のいずれかの状態になります。
- 後進ギヤにした際にビープ音が約 3 秒間鳴り、「パーキングセンサー 点検」というメッセージがインストルメントパネル上に表示される状態。
- システムから音が出ない(意図的に無効化していないにもかかわらず音が出ない)か、後進ギヤにしても何も表示されない状態。
超音波センサがきれいか確認します。不具合が続く場合は、正規ディーラーにご相談ください。
tip
車両の走行速度が約 10 km/h 未満だと、車両周辺(の自動二輪、ローリー、空気ドリルなど)からの騒音でパーキングアシストの警告音が鳴る場合があります。
tip
システムサービス / 修理
- 車両が衝撃を受けると、超音波センサーの位置ずれが生じ、その作動に悪影響が及ぶ可能性があります。機能を解除して、正規サービス工場に連絡してください。
- 超音波センサー設置箇所付近での作業(修理、交換など)は、有資格専門作業員にご依頼ください。
指定サービス工場のみがシステムを修理することができます。
システムの障害
以下に掲げるような要素は、システムの作動を妨げたり、システムに損傷を及ぼしたりする恐れがあります。
- 不安定な天候条件(雨、雪、あられ、薄氷など)、
- 車両周辺(の自動二輪、ローリー、空気ドリルなど)からの騒音。
- 互換性がないけん引ボールまたはフックの取付け。
誤アラームまたは警告なしのリスク
システムの作動に異常が発生した場合は正規ディーラーまでご連絡ください。
tip
システム作動時間の制限
- システムの正常な動作を保証するためには、超音波検出ゾーンとカメラゾーンを清潔に保ち、改変されないようにする必要があります。
- 車両に近づく小さな物体(バイク、自転車、歩行者など)は、システムによって認識されないことがあります。
- 車両に近すぎる障害物はシステムにより検出できない場合があります。
- 他車両または障害物と自車両の走行速度が大きく異なる場合、システムは警告を表示しないことがあります。
- 操縦中の軌道変更時に、システムが障害物を遅れて報告することがあります。